噂~感想・レビュー~

噂

噂あらすじ 「レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると狙われないんだって」。香水の新ブランドを売り出すため、渋谷でモニターの女子高生がスカウトされた。口コミを利用し、噂を広めるのが狙いだった。販売戦略どおり、噂は都市伝説化し、香水は大ヒットするが、やがて噂は現実となり、足首のない少女の遺体が発見された。衝撃の結末を迎えるサイコ・サスペンス。 噂の管理人の感想 『最後の一行に衝撃のラスト!!』 という触れ込みでの入りでしたので、読んでいる途中もとにかく気になって気になって仕方なかったです。 内容的にはかなり読みやすかったです。中だるみす・・・

白ゆき姫殺人事件~感想・レビュー~

白ゆき姫殺人事件

白ゆき姫殺人事件あらすじ 美人会社員が惨殺された不可解な殺人事件を巡り、 一人の女に疑惑の目が集まった。同僚、同級生、家族、 故郷の人々。疑惑の女の関係者たちがそれぞれ証言した驚くべき内容とは。ネットや週刊誌報道を中心に、無責任な「噂話」が 広まり、彼女の人物像はますます見えなくなっていく。 果たして彼女は残忍な魔女なのか、それとも――。 白ゆき姫殺人事件の管理人の感想 今回新しい試みで書かれたこの小説。 インターネット上の炎上や報道被害をテーマとしていて、美人OL殺害の容疑者となった女性の人物像が、架空のSNS「マンマロー」上で噂によって魔女のように語られていくのですが、・・・

パラドックス13~感想・レビュー~

パラドックス13

パラドックス13あらすじ 3月13日13時13分13秒、ブラックホールの影響で「P-13」と呼ばれる現象が発生することへの対策が、政府の間で極秘に進められていた。学者や政府関係者ですら、具体的にどういう現象が発生し、どういう影響を受けるのか詳細につかめないため、関係各署には、その時間だけ危険な作業を中断し危険な場所から離れるよう通達だけされたが、国民には混乱が起きないよう、この情報自体、その時が過ぎるまでの極秘事項として決して公開されなかった。 刑事の久我冬樹は、同じく警視庁の管理官である兄・誠哉とともに強盗犯の確保に取り掛かっていたが、冬樹のミスにより、誠哉が犯行グループ・・・

不祥事~感想・レビュー~

不祥事

不祥事あらすじ 銀行の中で、営業課の事務処理に問題を抱える支店を個別に指導し、解決に導く部署に異動になった花咲舞。彼女は数いるテラーの中でも驚異的な事務処理能力を持つ女子行員で、誰に対しても言いたいことを言い、時には相手を張り倒すくらいの勢いで不正を正そうとする。 不祥事の管理人の感想 池井戸氏の作品の中で唯一の女性が主人公の作品となってます。 こちらの作品は短編集になっており、気軽に読めるようになっております。登場人物は共通しており、主人公の花咲舞は「狂咲(くるいざき)」と渾名されるほど、切れると暴走するタイプ。この暴走振りや相手を遣り込める所が読んでいてとても気分が良く・・・

家族狩り~感想・レビュー~

家族狩り

家族狩りあらすじ 高校教師・巣藤浚介は、恋人と家庭をつくることに強い抵抗を感じていた。馬見原光毅刑事は、ある母子との旅の終わりに、心の疼きを抱いた。児童心理に携わる氷崎游子は、虐待される女児に胸を痛めていた。女子高生による傷害事件が運命の出会いを生み、悲劇の奥底につづく長き階段が姿を現す。 家族狩りの管理人の感想 本を開いた途端に身も凍るような残虐な殺しが目に入る。そのあまりの衝撃ゆえに、とっても記憶に残っています。 「家族」というものを、社会の中で生活の中で、そして人の命を通してどう考えていけばいいのか?思わず目をつぶってしまうようなスタートからそのアプローチが始まる。 ・・・

百舌の叫ぶ夜~感想・レビュー~

百舌の叫ぶ夜

百舌の叫ぶ夜あらすじ 新宿の雑踏の中、爆発事件が起こる。 死者は爆弾を持っていた男、極左メンバーの筧俊三と、一般市民の女性のふたりで、ふたりは爆弾でバラバラになって、姿かたちをとどめていないというありさまだった。 他に、失明したり、鼓膜が破れたり、腕がもぎとられたりした人が多数いるという、大惨事だった。 その被害者の中には警視庁公安部・倉木の妻も入っており、倉木は真相を知るために独自で捜査を進めていく! 百舌の叫ぶ夜あらすじ 本作品の後、「幻の翼」「砕かれた鍵」「よみがえる百舌」「のすりの巣」と5作に及ぶ「百舌シリーズ」の第一弾です。 20年以上前に書かれたものですが、古さ・・・

ルーズヴェルト・ゲーム~感想・レビュー~

ルーズヴェルトゲーム

ルーズヴェルト・ゲームあらすじ 大手ライバル企業に攻勢をかけられ、業績不振にあえぐ青島製作所。リストラが始まり、歴史ある野球部の存続を疑問視する声が上がる。かつての名門チームも、今やエース不在で崩壊寸前。廃部にすればコストは浮くが――社長が、選手が、監督が、技術者が、それぞれの人生とプライドをかけて挑む「奇跡の大逆転(ルーズヴェルト・ゲーム)」とは。 ルーズヴェルト・ゲームの管理人の感想 池井戸潤氏の作品は、「俺たちバブル入行組」「俺たち花のバブル組」を最初に読みました。 企業スポーツが退廃していく中で、「この人たち(野球部員)は、どうなってしまうのだろう?」 と心配しなが・・・

OUT~感想・レビュー~

OUT

OUTあらすじ 東京郊外の弁当工場にて、主婦たちは深夜パートの作業をこなしていた。香取雅子42歳はリストラ亭主と家庭崩壊、吾妻ヨシエ51歳は痴呆症の姑の介護、城之内邦子40歳はカード破産、山本弥生30歳はギャンブル狂の亭主から受ける暴力と、それぞれ4人は悩みを抱えていた。そんな中、弥生が夫を殺したのを期に、4人が複雑に絡み合っていく。 OUTの管理人の感想 文章力が高く、桐野夏生さん自身が女性だけあって女性キャラの心理描写がとても上手く感じました。 同じ工場で働く平凡な主婦4人がメインのため、リアリティを感じさせる物語で、序盤は平凡な日常がひたすら進み、中盤に差し掛かる手前・・・

不夜城~感想・レビュー~

不夜城

不夜城あらすじ 東京都新宿区歌舞伎町。日本一の歓楽街として知られる街は今や、中国人たちが勢力争いを繰り広げる街と化していた。 日本と台湾のハーフ・劉健一は、歌舞伎町で故買屋をしながら、中国人の裏社会を器用に渡り歩いていた。そんなある日、かつての仕事のパートナー・呉富春が歌舞伎町に現れた、と聞かされる。 富春は、歌舞伎町を仕切る上海マフィアのボス・元成貴の右腕と称された男を殺し逃げていた。富春の帰還を知った元成貴は、富春は元相棒の健一を頼る筈と睨み、健一に、3日以内に富春を連れて来いと命じる。 そんな健一の元へ、“夏美”と名乗る女が『買って欲しいものがある』と持ちかけてくる。・・・

ワイルドソウル~感想・レビュー~

ワイルドソウル

ワイルドソウルあらすじ 1961年、衛藤一家はアマゾンの大地に降り立った。夢の楽園と信じて疑わなかったブラジルへの移住―しかし、それは想像を絶する地獄の始まりだった。逃 げ出す場もないジャングルで獣に等しい生活を強いられ、ある者は病に息絶え、ある者は逃散して野垂れ死に…。それがすべて日本政府の愚政―戦後の食糧難を 回避する“棄民政策”によるものだと知った時、すでに衛藤の人生は閉ざされていた。それから四十数年後―日本国への報復を胸に、3人の男が東京にいた。未 開の入植地で生を受けたケイと松尾、衛藤同様にブラジルを彷徨った山本。報道記者の貴子をも巻き込んだ用意周到な計画の下、覚・・・

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